こんにちは。あそビートの中の人1号 ばばたまです。

新学期を迎え、子どもたちの自殺が増える・・・というニュースが流れる中、いろいろ思うところを書いてみます。
昨日は「苦しみを乗り越えなければの呪縛」について書きました。

今日は「ともだち100人できなくていい」について思うところを少々。

1年生になったら・・・という有名な歌がありますが。

私の子ども時代を思い返しても、そうでした。
「友達はたくさん作りなさい」
「みんなと仲良くしなさい」
呪文のように繰り返された言葉です。私自身、「友達はたくさん作った方がいいんだ」「嫌われてはいけない」と思って怯えていた時代もありました。

小学3年生の息子が、ある日帰宅して私に涙目でボヤキました。

「○○くんが、いっつも俺をバカにする。それに××くんも俺のこと笑うし・・・なんで、あいつらは俺をいじめるんだ・・・」

○○くんも××くんも運動神経抜群の優秀な男の子です。
しかし、息子とは少々趣味嗜好が違います。運動が苦手な息子とは合わないところもあるのでしょう。特に勝ち負けがかかった球技などの時は容赦がありません。足手まといなプレイをすれば途端に叩かれます(笑)

親からしたら「絶対、彼らとは合わないでしょ・・・」と思うところもありますし、勝ちたい彼らからしたら息子に対する苛立ちもわからなくはない。

「あの子たちと遊んだら、運動苦手な人はそう目に遭うよ。他の人と遊べばいいじゃん」

「なんで!だってみんな仲良くしなくちゃいけないんでしょ」

でた!!
「みんなと」「誰とでも」→日本教育では大事です。
聖徳太子も言っています。『和を以て貴しとなす』と。

いや、ちょっと待って。この言葉。

和やかに空気を乱すことなく、同調せよということではないんですよね。なんか、同調せよ・・・みたいな解釈をされることがありますが、本来の意味は大勢の人たちが集まれば意見が分かれる、派閥もできる、その場合は意見の総和がとれるまで徹底的に話し合え・・・ということだそうです。

つまり「空気読んで、団体を乱すな」って意味じゃないんですね。

聖徳太子は人々が集まれば、異なる意見や対立、派閥ができることをよくわかってた。だからこそ、「そこにいる人たちが徹底的に話し合うべき」と思っていた・・・ということです。

じゃあ、その時に必要なことはなんだろう・・・と考えたら

*自分の意見を表現できる力。
*他人の意見に耳を傾ける力。
*そして、建設的にまとめる調整力。

ではないでしょうか。

これ、本当に難しいと思います。
実際それが上手にできている場って、大人でもなかなかありません。どこか、同調圧力が働くし、遠慮する人はいるし、立場によって発言が強くなる人もいるし・・・

仲良くなると、それが冷静にできなくなることもあるわけで。

つまり「みんなで何かを成し遂げる」ということと「みんなが仲良くする」ということは同義ではないと思います。

もちろん、同じ目的に向かって進んでいくうちに友情は芽生えるでしょうし、そこで仲良くなることがベストではあるのですが、それよりも何よりも大切なのは「お互いの意見を言い合い、お互いの意見を聞きあい、総和を導き出す」ということだと思うのです。

あそビートはそれを「体感」するのにとてもいいプログラムだと思っています。

*1人1人が思い思いのリズムを叩き(自己表現)
*同時に、周りの人がどんなリズムを叩いているかを聞き(傾聴)
*ファシリテータとその場の全員が一つの音楽にまとめあげていく(調整)

子ども達には言葉を使っての話し合いはハードルが高い子もいると思うのです。人によって語彙力の発達も様々ですし、「出来る・出来ない」に左右されやすい。でも、打楽器のリズムで表現するのなら・・・同条件です。

そして、その経験によって自信をつけ、口下手だったけど「自分の言葉」で意見が言えるようになる子もいます。経験するって、本当に大切だと思います。

さて、ボヤいていた息子に私が何を伝えたかというと・・・

「仕方ないよ。彼らは『勝ちたい』わけ。あなたは『楽しく遊びたい』んだよね。向いてる方向性が違うんだからさ、そりゃうまくはいかないよ。ところで、あなたは他にお友達はいないの?」

「いるよ。△△くんとか、◆◆くんとか・・・」

「だよね。じゃあ、その子たちと楽しくやりなさいよ。あなたを認めて、楽しいといって遊んでくれる子がいるのに、なんでわざわざバカにするような子の方を向くの?受け入れてくれる友達がいるのに、なんぜわざわざ悪口を言う人の方ばかり気にするのよ。楽しくやってたら、そのうち、バカにしている子たちだって、何してるか気になって寄ってきて仲良くできるようになるよ。」

「寄ってこなかったら?」

「それはそれでいいじゃん」

まだ、不満気な息子でした。

みんなで仲良くの呪縛は、なかなか解けそうにありません(苦笑)